鬼師ブログ
鴟尾(3尺7寸)
2017年10月26日
先日の窯で鴟尾を焼きました。
鴟尾とは古代より建物の両端を飾るシンボル的な鬼瓦です。
高さが1メートル以上あり、今回は上下に分割しました。
成形もさることながら大きい鬼瓦は乾燥、焼成が最も難しく期間を要します。
成形から白地(窯に入れる直前)まで8パーセント、窯に入れて焼き上がるまで5パーセント縮みます。
乾燥では一番分厚い箇所の乾きに合わせて薄い箇所を布などで覆って調整します。また、全体が均等に縮むように何回もひっくり返して縮みを助けてやります。地味な作業ですが、成形よりも乾燥の方が何倍も手間がかかり重労働です。
窯ではその大きさに一番適したところに入れて、火のめぐりをよみながら積んでいきます。
今回も無事に焼き上がり、ほっとしました。
また、今回鴟尾を製作させていただくにあたって納期等でご理解いただけたことに感謝します。