鬼師の想い

鬼師の想い

日本古来の文化を、明日へとつなぐ

瓦が日本に伝えられたのは今から1400年前の飛鳥時代、時代とともに瓦は日本各地で生産され、多くの建築物に用いられました、長い年月を経て瓦はその美しさだけではなく、耐寒性、耐風性、耐震性、防音性といった進化を遂げ、私たちの暮らしの中でなくてはならない物となりました。
ひとことで瓦と言いましても沢山種類があります。平瓦、丸瓦、 熨斗(のし)瓦、 (そで)瓦、 丸巴(まるどもえ)雁振(がんぶり)瓦 ・・・その数多くの瓦の中でも主役となるのが鬼瓦です。
百年も二百年も長きにわたり鬼瓦は建物の魔除けとなり、邪気を祓い、ありとあらゆる災難からそこに暮らす人々を護り幸福を招くと伝えられ、信じられてきました。さまざまな装飾を凝らし屋根を飾る事が、和風建築、寺院建築、社殿建築の美しさにあると言われております。

人事を尽くして鬼となる

近代では一般的な瓦と同様に、鬼瓦もプレスと言われる金型で大量生産されることが多くなっております。昔から鬼瓦を作る職人を鬼師や 鬼板師(おにいたし) と呼び、他の瓦職人とは別格視されておりました。
創業大正6年より約100年間、美濃邉鬼瓦工房では当時からの手作り製法にこだわり、変わる事無く、一貫していぶし鬼瓦の製作を手がけてきました。
美濃邉鬼瓦工房では鬼師が土づくりから図面引き、成形、乾燥、窯焚きまで行っており、ひとつひとつ丁寧に手作業で行うことによって鬼瓦に魂が込められるのです。