鬼師ブログ
肩落とし鬼
2017年12月26日
現在製作している肩落とし鬼です。
これも立派な鬼瓦です。背板の肩が一段落ちていることから肩落とし鬼と呼んでいます。
鬼瓦といえば厳めしい鬼面をイメージされる方が多いと思いますが、実は鬼面よりも難しいところがあります。
鬼の顔が付いているとどうしても顔に目がいってしまい輪郭や全体のシルエットが二の次になってしまいがちです。
装飾性は高いと思いますが、肩落とし鬼の方が鬼師のセンスが問われる鬼瓦です。
また、線と面がとても目立つのでもっちゃりとした面や死に面をとってしまうと目も当てられない鬼瓦になってしまいます。
紋の位置、大きさ、言葉や文で説明するのはとても難しいですがこれも理屈ではないおさめどころがあると思います。
もし、画像の様な肩落とし鬼を見かける事があれば、そんな事を思いながら見てもらえたらありがたいです。